尾瀬(燧裏林道〜原〜大江湿原)山行記録
 平成19年6月9日〜10日


・燧裏林道チーム(さわこ、爺)
・燧ケ岳登頂チーム(若、貴公子、上さま)


                                             宮本(記)



前日の気象予報では“猛烈な雨と雷”となるでしょう!とのこと。尾瀬の山小屋も予約してあるし、現地(桧枝岐or御池)まで行って、登れそうになければ
「近くの温泉場」に宿泊変更して“インターネットサイト「梁山泊倶楽部」開設祝賀会”挙行の腹積もりで出掛けた。




【6月9日(土)】


尾瀬御池駐車場(2:30到着―5:00まで仮眠)


御池駐車場は天気予報(荒天)の影響か、ガラガラである。トイレで洗顔・歯磨きなどして維持費用の100円を箱に投入する。
ここのトイレは『尾瀬ツアーの落とし穴』(梁山泊倶楽部HP、会長ブログ)のように・・・観光バスから降ろされてバスが待機場所へ帰っていってしまうことはないので、「下駄でタオル・歯ブラシぶら下げてトイレへ行っても大丈夫」。(マイカー駐車場隣接地なので)



御池(5:35)“燧ケ岳登頂チーム”と“燧裏林道チーム”が揃って出発。一般のハイカーはここから沼山峠休憩所までシャトルバスに乗車する。私たちは反対方向の駐車場の奥へ進み、登山者計数器を通過して登山道へ入る。尾瀬特有の「カッコー・カッコー」「ホー・ホケキョ・ケキョ・ケキョ」「トーキョー・トッキョ・キョカキョク」「ズビ・ズビ」という鳥たちの春の“恋の歌”で始まった。


駐車場から林道に踏み込み数分も進まないうちに燧ケ岳登山口(分岐)である。これから一日、両チームは別々の登山行程を楽しむのだ。
記念写真を撮って、それぞれがあっけない別れだった。(5:40)



燧裏林道コースを行く私たちを歓迎してくれる「水芭蕉」「リュウキンカ」などが、今や盛りと咲き競ってその姿を楽しませてくれる。私たちの主目的である写真撮影とビデオ記録を心行くまで堪能しようと、木道にしゃがみ込んで花々を愛でたりして撮影に没頭した。




越後の名峰「平ケ岳」の特徴ある姿が、上田代入り口付近から姿を現した。この田代にはショウジョウバカマがひっそりと咲いている。水芭蕉も小さく可憐な姿を見せている。6:25)




入深沢の木橋(木道)を渡る。今年は積雪量が少なかったとみえて、木橋が露出しており雪上歩行はほとんどない。(6:35)




ノメリ田代(6:40)ここでも越後の名峰を横目でみながら、いつか行く日を夢見る私たちであった。この付近の林道わきには「アカヤシオ」が独特なピンク色を見せて咲いている。この辺りの田代には水芭蕉が可憐に咲いていて、しばし私たちの撮影作業を必要とした。


出戸深沢(7:10)も橋を越えることのない水流で、「昨日降ったあの雨は一体どこへいったのだろうか」と思いを馳せる。もっとも、この辺りからブナ林(保水)が続き、木が萌える季節を迎えており、日の光を透かした葉脈は「木も生き物だナー」とつくづく考えさせられる。ブナやツタの萌えるさまと葉陰をモチーフに写真を撮影する。


天神田代(7:30)、この田代から燧ケ岳登頂チームのことを話題にしながら、左手上部の燧ケ岳から派生する峰を望むが、すでにガスがかかって頂上付近の展望は得られない。「燧ケ岳の仲間も今頃は雨に降られているだろーナー」と心配する。


渋沢温泉分岐(7:50)で小休憩する。休むに格好なベンチが設置されており、水分補給と行動食兼朝食を摂る。食事の合間にも周囲のブナ林の風景に見とれながら、やはり思いは燧ケ岳登頂チームのことになる。


裏燧橋(8:10)、先行する男女2人組みは橋の向こう側で休憩している。橋の手前大木には大きな雪掻き器(手押し式の雪国で使うもの)が4丁くらい、木の上部にしっかり結びつけられている。いつ使用するのかは計り知れないが、やはり、ここは豪雪地帯なのだナーと思ってしまう。吊橋の中間から越後の山々を眺め、周囲の新緑に目を奪われる二人であった。




団吉新道分岐(9:18)


兎田代(9:20)


三条の滝分岐(9:52)、ここからはちょっぴり急な道を下り、三条の滝へと進む。


三条の滝(10:00)、轟々と流れ落ちる水量は、やはりここ数日間に降った雨の影響で物凄い落下となっている。太い柱を組んでつくられた階段を下りて展望台へ。8〜9人の登山者が轟音をたてている滝をバックに記念写真やら風景写真を撮影している。合間を縫って私たちも滝を撮影し、おまけに二人で記念撮影をする。




滝のしぶきに混じって、本物の雨が降ってきたので早々に退散して平滑の滝へ向かう。(10:15)


平滑の滝展望台(11:00)、ここからの眺めも三条の滝とは異なる趣があり、只見川の流れとともに向かい側の山稜のブナ林も見ごたえのするものである。


温泉小屋手前の無料休憩所(11:50-12:15)、今夜の宿泊地目前(1−2分)の休憩所にて行動食をビールで流し込む。雨を避けて数人の登山者がやはりビールを飲みながら休んでいた。


温泉小屋到着(12:18)、あまりにも早すぎて山小屋の受付が始まっていない。ほかのメンバーもやはり早く小屋に入りたいらしく、「受付はまだか」と聞いている。


燧裏林道チームの私たちは、山小屋の受付をして入館した。(12:50頃)


今頃、「燧ケ岳登頂チームはどこを歩いているのかナー」と二人で話しながらトランシーバーのスィッチを入れる・・・・と、上さまの元気な声で「今、入館するところデース!」と応答。
2階の窓から外を覗くと、居るではないか、上さま一人が・・・・・。
あとのメンバー二人は一体どうした。・・・・と、不安が脳裏をよぎる。温泉小屋へ帰還した上さま曰く、「見晴新道の末端付近で靴(スパッツ)を直している間に、二人に追い抜かれたので、夢中で追い掛けて小屋まで来てしまった」という。



コリャー困った。「二人は見晴十字路あたりで上さまの下山を待っているゾ!」と、思った。トランシーバーは小屋へ到着した私達が持っているので、連絡のしようがない。
まあ、“若と貴公子”の二人だから何も心配することはないが・・・。
と、突然「私が迎えに行って来ます」と、さわこ。もう、身支度して出掛けようとしている。ナント素早いことか!(やはり梁山泊の幹部!?)(13:00頃)



見晴方面から温泉小屋を目指して木道を歩む“赤いヤッケの女性、黄色のヤッケとオレンジ色の雨具の男性”合わせて3人の姿が浮かび上がってきた。小屋の2階からビデオ撮影して、後日の証(記念)にしようと思う。迎えにいった「さわこ」そして「若」「貴公子」の皆さんお疲れさまでした。何事も無く山小屋へ到着してヨカッタ、ヨカッタ。(14:10小屋到着)


二人の話を聞くと、上さまが抜かれたと思った地点で「ツアー登山グループと遭遇したため、いずれが先に行ってしまったか、わからなくなってしまったのだろう」という報告であった。お互いの所在が不明になった時の「再合流地点」を何箇所か設定するなど、事前の打ち合わせが必要であったと痛感した。


このあと「若」と「貴公子」は、三条の滝を往復すると出掛けた。タフな人たちだネ!


残った3人は、持ち込んだ酒と肴で酔いしれ、温泉の湯で汗を流した。
(入浴は3時〜)



山小屋の夕食(17:30〜)、そして就寝。(朝食はお結びを注文=早立ち)




【6月10日(日)


昨夜の酒が残り頭の芯が痛い。午前3時起床の予定が起きられなくて4時頃、のろのろと布団から這い出す。朝食は見晴十字路の休憩所でゆっくり摂ろうと、洗顔・便所などを済ませて玄関前へザックを持って出る。


山小屋で朝食を済ませてから出掛けるハイカーが多いせいか、まだ、出発準備をする人たちの姿は少ない。むしろ、朝食前に空身で散歩する人たちがチラホラ。


温泉小屋前で記念撮影をして出発する。(5:00)


今日も“尾瀬のJAZ演奏”がもう始まっている。クラシック交響楽団ではないので、一段高いところにタクトを振るカラヤンの姿はない。リュウキンカの根元からオスカー・ピーターソンが水の流れを高く・低く奏でている。ゲラ(啄木鳥)はミルト・ジャクソンのビブラフォン、ひときわ高く「カッコー・カッコー」とジョン・コルトレーン、そしてマイルス・ディヴィスの「ホー・ホケキョ」とうねりを入れる。




リュウキンカ、コバイケイソウ、ミズバショウ、ショウジョウバカマ、ミネザクラ、そして遠くには白樺が尾瀬の雰囲気を盛り上げてくれる。花々を愛でながら、見晴十字路へ向かう。


東電小屋(尾瀬橋)分岐には「通行止め」(19年5月〜20年5月まで橋の架け替え工事)の標識。(5:20)


夜来の雨で濡れた木道は滑りやすく、当山岳会のシュガーPAPAのように“滑って転んで骨折”の憂目にあうことになるので注意して歩かないといけない。


見晴十字路(原銀座)手前で、先行したさわこが迎えにきていた。貴公子が準備した朝食用の汁物を炊事してくれているという。いつも「名料理」で私たちを堪能させてくれてありがとう。食材の選び方もさることながら、野菜を前もって仕込む、野菜を乾燥させる、そして、つまみ用の乾燥ホタテを吸い物の出汁に使うなど、凡人の考えの及ぶところではない。それに、それらを自分で担いできてしまうのだ。


おいしい吸い物と山小屋の朝弁を、この見晴休憩所にてゆっくり味わうことができた。(5:50-7:05)


見晴十字路の野営場(環境省管理)にてトイレ使用(例によって100円投入)。便所の中もきれいだし、トイレットペーパーの予備もたくさん置いてある。最盛期には大勢のハイカーが使用することになるだろうから、皆が大事に、きれいに使用してもらいたいものだ。野営地も広く、水捌けもすごくいいようだ。是非、ここでテント泊してみたいものです。


沼尻休憩所(8:45)すでに多くの人たちが休憩している。時折、降る雨から逃れようと、休憩所内のベンチも満員状態であった。私たちの座れる分を確保して、ここでも貴公子がコーヒーを淹れてくれようとお湯を沸かし始めたが、ここの水は非常に冷たくて沸かすのには時間がかかった。


ドリップコーヒーを贅沢にいただき、朝食の残りや行動食を頬張りながら、四方山話に花を咲かせた。(8:45-9:30)


当初の予定では沼尻―三平下―長蔵小屋を回ることとしていたが、この雨では眺望も得られないため、白砂乗越(峠)―大江川湿原―沼山峠を経て行くコースに変更した。


白砂乗越は以前に来たときのように残雪豊富な面影はなく、ほんの少しの残雪が申し訳程度にあるだけで、下りは岩がゴロゴロする中を降りていった。先の山行で、ツアー客たちは靴に荒縄を巻いて、コワゴワ下山していたのを思い出す。


大江川湿原、長蔵小屋、尾瀬沼を見渡す丘の上に到着。(10:25)
この場所から仲間が湿原を歩む光景は撮影の定石である。ただし、今日は時間が遅くて湿原に朝靄(もや)がなく、幻想的な場面を期待することはできない。丘の突端の濡れた笹薮を掻き分けて、少しでも湿原が見渡せる場所へ進んだ。ここは年々笹が生い茂り、尾瀬の荒廃が目に見えてわかる場所である。



大江川湿原へ出ると、リュウキンカやミズバショウが川の流れに沿って咲き競い、「ああやっぱり尾瀬はイイナー」と思う。ハイカーたちは思い思いに景色を楽しみ、グループごとに記念写真を撮り合ったりしている。


若、貴公子、上さまは“平野家の墓”に参り、小高い丘の上から“大江川湿原”
“尾瀬沼”の風光を楽しみ、名残惜しそうに「原」をあとにした。(11:00)



沼山峠展望台/休憩所(11:25-11:35)


沼山峠休憩所/バス停(12:00)


尾瀬御池駐車場(12:20)


桧枝岐「燧の湯」入浴後帰宅


                        松崎・中村・さわこ・上田(ゲスト)・宮本


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