コマクサの大群落「岩手山」山行報告

期間:2009年7月18日(土)~19日(日)



報告:宮本


 平成21年7月18日~19日、梁山泊倶楽部において、十和田八幡平国立公園「岩手山」を

目指した。参加者はチョッピリ寂しいが、爺とツーさんの2名であった。

 岩手山といえば、数年前に当倶楽部の会員であるナベさん&パパが某ツアーに参加、“焼走

のコマクサは日本一”との折り紙つきの絶賛評価であったことから、いつか行ってコマクサを

ナマで観賞したいと思っていた。コマクサといえば燕岳が有名であり、実際、綺麗であったし、

これからも保存すべきであると思っている。秋田駒ケ岳や蔵王のコマクサも凄いというが、果た

して、岩手山/焼走りの群落と比較してはどうであろうか。


 7月17日(金)、夜の10時に本拠地の水戸市を出発。高速道路のETC割引をフルに活用し

ての旅路である。常磐道・磐越道・東北道を乗り継ぎ、爺とツーさんの交代運転で深夜の高速

道をブッ飛ばす。途中満タンにした燃料も底をつき、紫波SAで給油、岩手県/西根ICにて高速

道を降りて一般道へ入る。コンビニで朝食・昼食のお結びなどを調達して、一路、焼走登山口

へと向かう。登山口は以外に近く、大きな駐車場が幾つかに分かれて設置してあり、新しくはな

いが便所も水洗式であった。


いつものように写真をメインに紹介する。


駐車場併設のトイレ

ここは、溶岩流の末端にあたり、観光客に観賞させるようになっている。また、ここより歩いても

3-4分のところに、日帰り温泉“焼走りの湯”があり、大人500円で入浴可能である。

 さて、私たちは登山口に18日の午前3時30分頃に到着し、車中にて毛布を被って仮眠した。

翌朝の登山開始は午前7時50分頃であった。


焼走り登山口


噴火時の対応注意書き


八合目避難小屋利用案内


登山口上部の溶岩流跡


登山口付近の樹林帯


溶岩流の割れ目に咲くヤマハハコ


ガスの切れ間から山頂現る


念願の「コマクサ」との出逢い


風に揺れるコマクサ


コマクサの群落UP写真


雨に濡れるコマクサの群落


昨夜の猛烈な風雨に耐えたコマクサ


撮影に没頭するツーさん


登山道わきに咲くコマクサ


コマクサのUPと遠景の群落(写真上部)

 今回の山行では、出発前から懸念していたことだが、天候状況があまり芳しくなかった。登山

開始時点から、既に小雨模様であった。


 コマクサの大群落を小一時間ほど楽しんだ後、平笠不動避難小屋まで来た頃に、雨は本降り

になり、風も次第に強さを増してきた。この避難小屋に宿泊する理由付けである、私たちの

疲労も丁度頃合いであることから、勇んで山小屋内に避難し、宿泊の準備を整えた。「なーに、

山頂は明日の早朝に踏めばいいや」、といいながら昼食兼ならびに今日一日に感謝して祝杯を

あげた。


ミヤマハンショウヅル(コマクサ群落の砂礫地帯に咲く)


コマクサ群落&山頂遠望(砂礫地帯より)


平笠不動避難小屋のプレート


平笠不動避難小屋入口


避難小屋裏手に設置されている天水タンク


避難小屋内部

 避難小屋の天水タンクの水は、到着した18日昼ごろには半分程入っていたので、極力汚さな

いようにコッフェル1杯分を汲んで使用した。翌19日は午前3時の目覚ましで起床したが、山小

屋の太い柱がミシミシゆうほどの強風と吹きつける雨が降っており、再び寝袋にもぐり込んで夜

明けの4時を待った。4時~5時になっても、風雨は一向に止まず、三度目の寝袋である。6時

になっても同じなので、少ししてから留守部隊のウエサマとマー君に携帯で電話入れるも、二人

ともまだ就寝中のようで、電話には出なかった。仕方なく、ラジオをつけて、ラジオ岩手の天気

情報を知ることとなる。この地方に「大雨警報」が発令されており、今日(19日)の夕刻まで、雨

が降り続けるだろうとのアナウンスであった。


 しかし、何もしなくても「腹がへる」ので、ラーメンに昨日の残りのオニギリを入れて「ラーメン

雑炊」にして食べた。朝食が済んだら、もう何もすることがないので、山小屋の日記帳へ感想と

「梁山泊倶楽部」のホームページを見てくれるように書き込んだ。ここの日記帳には、あまり

真面目に書いた形跡がすくなく、本当に必要として(危機に感じて)避難小屋を利用した人たち

ではなく、チョット一休みのときに書き込んだケースが多いのではないかと感じた次第である。


 お昼近くになって、単独行の登山者が軽装で登ってきた。かなりなスピードで登って来たらし

く、さらに山頂を目指して登っていった。その後も地元の年配の方など単独行の2人が上がって

きた。話によると、麓はお天気だったので登ってきたという。私たちは、あと30-40分も頑張

れば山頂へ行ける距離にいながら、昨夜来の風雨を避けて様子見をしていたのに・・・・・。


 そういうことなら、これから昼飯(冷麦を茹でて)を食べてから下山しようと決めた。雨具を着け

て、小屋裏の天水タンクに行き、コッフェル2杯分の水を所望した。この時点で、昨夜からの

降雨でタンクの9割くらいが満たされていた。





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