参加者 宮本会長(リーダー)、井原、加納、佐藤名誉会員、以上4名
行程
7月21日(水) 水戸7:00発-水戸北スマートIC-北関東・信越・北陸自動車道経由で立山IC降り
-有峰林道小口川線で折立着15:40 幕営
7月22日(木) 折立発4:16-三角点6:30/45-太郎平小屋9:50/10:10-薬師峠天場10:40/10:46-
薬師岳13:17/45-薬師峠天場戻り16:40
7月23日(金) 薬師峠天場4:05-太郎平小屋4:30-北ノ俣岳7:15-赤木岳8:48-中俣乗越9:35-
黒部五郎岳12:10/27-カール水場13:15/30-黒部五郎小舎15:05
7月24日(土) 黒部五郎小舎4:38-三俣巻道分岐6:42/51-三俣蓮華岳7:45/8:10-三俣山荘
手前9:10/40-徒渉点10:28/10:35-祖父岳分岐13:04/17-雲ノ平天場14:00
7月25日(日)雲ノ平天場4:15-薬師沢小屋8:05/35-第一徒渉点10:24-太郎平小屋
11:45/12:08-三角点14:05-折立15:35/16:30
帰路 神岡-平湯-安房トンネル-沢渡-松本から中央道・信越・北関東自動
車道を経て水戸着24:00頃
会山行、5日間山中テント3泊の長丁場である 。高高年メンバーであることやリーダ宮本会長以
外幕営経験が乏しく完歩出来るか不安を抱きながらの出発であった。天気は「梅雨明け十日」
内であり問題ないだろう
初日は登山口折立への移動に費やされた。長駆片道570km。折立にて幕営して(無料)、夜は
宴会モードだが明日からの山行に備えていつもより酒量押さえている。
7月22日 2:00起床。雷の来る午後には幕営が済んでいるようにと早立ちが肝要とリーダの弁。
こんなに早くととも思うが、朝食作り摂ってパッキングして出発までに2hrはかかってしまう。
三角点1869.8mまで約500m程の急登、ここから尾根に出てからは比較的緩やかな登りで500m
程登る。終盤岩畳の道を歩くようになり五光岩ベンチから薬師岳が望める。先には雪渓を抱え
た峰峰がみえる。太郎平小屋でビール買い込んで今日の幕営所薬師峠天場まで緩やかに降り
る。ここで井原、加納は重い荷物からは解放されて薬師岳にピストンする。30分ほど沢沿いと
いうか沢の中というべきかゴーロの中を急登する。小さな雪渓2カ所過ぎると薬師平である。
薬師平付近より見る雲ノ平方面 右前は黒部五郎岳 奥は槍ヶ岳 |
先を急ぐと南東尾根は大きくその起点避難小屋跡のピークが山頂を隠している。稜線に出て
小ピークの影に薬師岳山荘があり、現在改装中である。今月一杯は利用できない由。避難
小屋跡のピークまではガレの急登である。ここには昭和38年正月の愛知大生遭難13名の慰霊
碑あり。加納さんの小中高校の友達も眠るという。彼は40年近く前の友の遭難を追悼するため
強い思い入れを持って薬師岳を初めて登った。胸に迫るものがあったと言う。
避難小屋跡のピークから望む薬師岳(奥) |
ここからは大きな岩を縫って薬師岳山頂までは15分ほど。雲がかかって展望ない。
薬師岳山頂にて |
帰りは来たときよりは雲取れていて薬師平で展望を楽しむ。沢道の下りで膝が笑いかけ疲労
困憊で薬師峠の天場に戻る。5km
天場の水場は水量豊富で雪解けの非常に冷たい水でほんの短い間しか手を浸けていられな
い。このためよく体を洗えず。1、2番乗りだったが10貼り程度に増えていた。トイレもキレイで
あった。幕営料1人500円也
7月23日 2:00起床。天場を4:05発。早朝は雲の中を歩いたのであろうガスかかっていて展望
利かず寒いくらいであった。太郎山の三角点を踏んで、北ノ俣岳を越えた頃から陽が出て照り
つける。赤木岳は岩のゴロゴロしたピークでその下を巻く。
赤木岳付近より見る黒部五郎岳の登り。手前の鞍部が中俣乗越 |
一番の底が中俣乗越。表示はない。ここからガレ場を250m登る。黒部五郎岳の肩に着き荷物
をデポして、山頂までは大きな岩を縫って更に標高差50mほど15分の登り。眼下のカールに
雪が残っている。黒部五郎小舎まで尾根沿いでも行く事が出来るが、岩のピーク五六箇あって
厳しそう。肩に戻って北東の稜線からカールへガレ場をジグザグに急降下する。
黒部五郎岳山頂とカール 残雪豊富である |
カールの水場は雪で豊富である。ここから黒部五郎小舎までは稜線を離れたので風がなく
暑く、長い。コースタイムの2倍かかる。熱中症になりかけ状態でバテバテでようやく黒部五郎
小舎に着く。南には抜戸岳から続くピラミダルな笠岳が美しい。幕営料1人500円也
7月24日 2:00起床、三俣蓮華岳を越え雲ノ平に入る。当初の鷲羽岳-ワリモ岳-祖父岳を
越えて入る予定は、オーバーロードを避けるべく黒部川源流に降り祖父岳を巻いて入るルート
に昨日変更した。今日は朝から天気良い。黒部五郎小舎の脇から三俣蓮華岳への縦走は
始まる。日の出時黒部五郎岳のカールがモルゲンロートに輝く。
モルゲンロートに輝く黒部五郎岳 |
雷鳥も愛嬌振りまいてくれる。
雷鳥
三俣蓮華岳から望む鷲羽岳、ワリモ岳、左端は水晶岳
薬師岳はどっしりとした山である。右奥は立山。三俣蓮華岳から望む
三俣蓮華岳直下のお花畑、ガレの中
今回はパスした鷲羽岳。鞍部の小屋は三俣山荘。左はワシモ岳 |
お花畑の脇のガレの急降下を降り三俣山荘手前の黒部源流への下り分岐の水場で休憩。
注意書きがあった。
分岐 スノーブリッジを渡らなくてはいけないのか?警告発信の日付が欲しい |
200m近く下り黒部源流の標識があり、徒渉を強いられる岩苔乗越から降りてくる沢の上部は
雪が詰まっている。
黒部川源流に下る。中央雪の着いている沢を徒渉する。正面は祖父岳 |
黒部川源流の標識を見て、沢を越え道なりにしっかりした道を行くと雪渓に出て末端はスノー
ブリッジで崩落している。対岸は急で登山道に出るには困難がある。良く見ると下の方の
荒れた道の先に沢を横切ってトラロープが張ってある。ここが徒渉点であった。
トラロープの上流スノーブリッジの崩落地点、こんな危険な徒渉は不要です。
徒渉点 トラロープが張ってある。ここまでの道が荒れていて雪渓の方に進んでしまう。
靴の中は濡らさずに渡れた。 |
対岸に渡るとガレ場で急登200m程登る。こちらから見ていると、三俣山荘手前の分岐にあった
(いつの情報だろうか雪が着いていてその上を歩いていけた頃のものであろうと思われるが)
スノーブリッジを渡るべきと解釈される注意書きと、しっかりした道で雪渓まで導かれて無理と
感じてか戻ってしまう人が見受けられた。
祖父岳を巻く。雪田を横切る。バックは槍ヶ岳と北鎌尾根 |
やがてガレ場を突破し緩やかになり雪田を歩く。これを越えハイマツの中の長いダラダラ登りの
長い道で祖父岳を巻いてようやく雲ノ平小屋が見え、天場もやがて眼下に見える。やっと天場
につく。乾いたテントぎりぎりのスペース見つけてテント張る。
余り広いスペースは確保できない雲ノ平天場 |
7月25日 さあ最終日だ。何とか最後までいけそうだ。なんとしても家に帰るのだ。2:00起床。
今山行中は個人的には、昔もそうだったが疲れているのに眠りは浅い。
雲ノ平小屋は工事中で8月10日から使えるとのこと。 |
雲ノ平を緩やかに下り、やがて黒部川に急降下する。流れの音はすぐ近くに聞こえるけれども
沢までは木の根を掴むこともある急な長い下りであった。黒部川を吊り橋で渡り薬師沢小屋前
のテラスで一息つく。ここで1/3の行程完了だ。
薬師沢小屋前、黒部川にかかる吊り橋を渡る本当は高度恐怖症と言うリーダー |
太郎小屋までが今回最後の登りだ。前半はトラバースのように水平に近い登り。多くの小さい
沢を横切る。大きな左俣の流れを横切るのが第三徒渉点。薬師沢の川底に降り渡るのが第二
徒渉点。これからすぐ左右に分かれる沢の登る方から見て右側を渡るところが第一徒渉点。
いずれも立派な橋がかかっており全く問題なく通られる。第一徒渉点から太郎山目指して250m
近くの急登。やがて太郎山を右に巻いて太郎小屋に着きこれで今日の2/3完了。東・南面の
展望はあそこを歩いてきたのだと感慨ひとしお。
自分の足で歩いてきたので山座同定バッチリ。黒部五郎岳・三俣蓮華岳・雲ノ平方面 |
さあ後残りは1/3だ。最初は元気が出て歌「新人哀歌」「劔の歌」なぞも出たが、陽に照らされ
て1000mも下ると「来たときこんなに登ったかいな」と嫌になる。暑くて30分程置きに休みながら
降りる。三角点からは急降下である。ようやく折立に着く。
苦しかったが天候に恵まれ無事ほぼ予定通り山行でき、達成感にしたった。決して一人では
成し遂げられなかったであろう。リーダーの弁「山良し、天気良し人良し」である
帰路は折立を16:30発。有峰湖から南下し今は高山市になる神岡を経てR471を平湯に出て
安房トンネル(高速道路無料化実験中で無料)沢渡にでてR158で松本、中央道・信越道・
北関東道経由で水戸には24:00過ぎであった。
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