青森・岩手・秋田・山形・宮城

車中泊一人旅 行動記録

期間:2011年8月7日(日)~15日(月)



報告:加納

8月7日(日):水戸IC・常磐道・磐越東道・東北道・仙台南IC・仙台南部道・長町IC・4号線バイパス・仙台泉IC・東北道・黒石IC・酸ヶ湯温泉入浴・道の駅「酸ヶ湯温泉」泊
8月8日(月):102号線・津軽岩木スカイライン・八号目駐車場・登山・岩木山頂上1,625m・来た道を下山・百沢温泉入浴・岩木山神社参拝・弘前市禅林街散策・長勝寺見学・五所川原市「立佞武多(たちねぶた)祭り」見学・339号線・十三湖へ移動・道の駅「十三湖高原」泊


五所川原市の立佞武多(たちねぶた)
最高23mにとどく巨大さばかりでなく、精悍さ、精巧さ、彩色の美しさに圧倒された
8月9日(火):十三湖で中島ブリッジパーク散策・しじみ漁見学・339号線・竜飛岬散策・義経寺散策・280号線・青森で三内丸山遺跡見学・青森IC・東北道・碇ヶ関IC・道の駅「碇ヶ関温泉」入浴・碇ヶ関IC・東北道・西根IC・道の駅「にしね」泊

十三湖で獲れた「しじみ」
「あさり」ほどの大きさがある


竜飛岬の標識
石川さゆりのヒット曲の強烈なイメージが蘇る


三内丸山遺跡
発掘が継続されており、今後も施設が拡充される予定
8月10日(水):岩手山の馬返し登山口・途中分岐道の左側を登山・八合目避難小屋・不動平・火口壁到達(頂上2,038m直下)・途中の分岐道の左側を下山・馬返し登山口・小岩井農場散策・道の駅「雫石あねっこ(温泉付き)」泊

岩手山馬返し登山口
楽しい山歩きであったが、頂上近くでは天候が大荒れとなり急いで避難小屋まで下山した
8月11日(木):盛岡の岩手大学農学部キャンパス散策・農業教育資料館・動物病院見学・啄木・賢治青春館見学・道の駅「雫石あねっこ(温泉付き)」泊
8月12日(金):乳頭温泉散策・田沢湖高原スキー場でインターハイ100km自転車ロードレース見学・協和IC・日本海東北道・にかほIC・7号線・道の駅「象潟ねむの丘」見学・象潟九十九島見学・蚶満寺散策・道の駅「鳥海」で休憩・出羽神社参拝・道の駅「庄内みかわ(温泉付き)」泊

インターハイ100km自転車ロードレースの模様
田沢湖から秋田駒ヶ岳中腹を登り続ける高校生たちの頑張りとスタミナに拍手した


季節はずれの「なまはげ」
秋田県代表の高校生の応援に駆けつけたが、観客の人気者となった


出羽神社境内の国宝「五重塔」
平将門が建立したとの説がある 事実としたら将門の行動範囲の広さは驚異的
8月13日(土):鶴岡IC・山形道・湯殿山IC・湯殿山神社参拝・112号線・月山リフト・登山・お花畑・月山頂上1,984m・月山神社参拝・来た道を下山・112号線・月山湖で休憩・道の駅「にしかわ(温泉付き)」泊
8月14日(日):西川IC・山形道・東北道・仙台南IC・秋保温泉入浴・仙台南IC・仙台南部道・長町IC・4号線バイパス・ホテル泊

高原状の月山の様子
お花畑が一杯あり7月の花のピーク時にまた登りたい
8月15日(月):長町IC・仙台南部道・東北道・磐越東道・常磐道・水戸IC・水戸自宅帰還

旅の経過・印象・感想                                     加納茂機
一週間あけて週末に続けて仙台に行かなければならない用事が生じたため、間の一週間を利用し、東北地方を車中泊旅行し登山と観光を楽しむこととした。
1.初日は、水戸から酸ヶ湯温泉まで650kmの長距離ドライブであった。途中猛烈な眠気に耐えがたく前沢ICで一時間ほど仮眠し、ようやくの思いで酸ヶ湯温泉にたどり着いた。温泉にゆっくりつかり。翌日の岩木山登山に備え早めに寝た。
2.翌早朝、水汲み場で八戸から来た老夫婦から今日は五所川原市の「立佞武多(たちねぶた)祭り」の最終日であり、素晴らしいから是非行くように薦められた。旅行の予定に追加するとともに、この際竜飛岬まで旅程を延長することとした。旅先での地元の人々との交流は、気づかない貴重な情報を得るためにも重要であると再認識する。
3.1時間半ほどの登りで岩木山頂上1,625mに達し、八甲田山、岩手山、陸奥湾、日本海の眺望を楽しんだ。途中、高山植物の花々が可憐であった。夏休み期間であるためか、月曜日にもかかわらず家族連れを含む多くの登山者で賑わっていた。下山後、百沢温泉の茶色がかった湯で疲れを癒し、岩手山神社では拝殿の屋根越しに登ったばかりの岩木山頂上を望み、ちょっぴり達成感を得る。
4.曹洞宗三十三ヶ寺が集合する弘前の禅林街で丹精に整備された庭をいくつか拝見し、再建工事中の長勝寺では三門・御影堂・津軽家霊廟等の解説を受け津軽藩の歴史の一端にふれる。再建は来年すべて完了し新装オープンとのこと。
5.「立佞武多(たちねぶた)祭り」では、道々に人があふれ歩くのもままならぬ人気の高さに驚く。立佞武多は、最高23mにとどく巨大さばかりでなく「張りぼて」の精悍さ、精巧さ、彩色の美しさに圧倒された。青森の「ねぶた」の横長とは異なる特徴をだしていた。教えてくれた八戸の老夫婦に感謝である。
6.十三湖は、涸沼と同じ汽水湖で「しじみ漁」が行われていた。面積ははるかに広く、強力なエンジン付きの船で大粒なしじみが獲られていた。
7.竜飛岬では、津軽海峡のむこうに北海道が見え、石川さゆりの歌が自然にイメージされしばし感慨にふけった。焼きイカの味は最高であった。岬の近くの義経寺では、義経が御前とともにこの浜辺から北海道に逃れたとの怪しい伝説が示されていた。義経と御前は吉野で泣く泣く別れているはず。「よしつねじ」ではなく「ぎけいじ」と読ませていたのは歴史に対するせめてもの遠慮の表れか。
8.三内丸山遺跡では、粗末な家屋・衣服・食べ物にもかかわらず、極寒の地でたくましく生きた縄文人をすごい人々だなあと思う。
9.岩手山登山では、あいにくの曇り空のなか四時間ほどで火口壁に達したが、不動平あたりからガスで視界が悪く強風が吹くようになった。火口壁では立っているのも困難となり、細かい火山礫が強風で飛ばされ顔にあたる最悪状態となったため、頂上登頂をあきらめ八号目避難小屋まで急いで戻った。昼食後、登ったときと反対側のルートで下山した。すぐに遠野からの老夫婦と一緒になり楽しく話しながらゆっくり歩いたため、四時間もかかった。
10.東北の人達は、言葉の最後によく「・・・さ」と言う。この「・・・さ」は、最後がわずかに間延びしたような感じ「・・・さぁ-」で、これが、「ゆったりとおだやかないい気分」を感じさせてくれる。沖縄の人達もよく「・・・さ」を使うが、抑揚がわずかに異なるところがあるが、やはり「ゆったりとおだやかないい気分」がする。双方で海を介した何らかの文化的・人的交流・移転の影響があるのだろうか。興味深い。
11.盛岡では、農業開拓時代の厳しい歴史と石川啄木・宮沢賢治が発揮した青春の輝きの素晴らしさに触れることができた。
12.偶然通りかかったインターハイ100km自転車ロードレースでは、田沢湖から秋田駒ヶ岳中腹を延々と登り続ける高校生たちの頑張りとスタミナに拍手、季節はずれに秋田勢の応援に駆けつけた「なまはげ」と握手。
13.道の駅「象潟ねむの丘」では、日本海が猛烈に荒れ、鳥海山は厚いガスにおおわれ全く姿を見せなかった。当初、鳥海山に登る予定であったが、天気予報が悪かったので中止したのは良い判断であった。一日ずらして鳥海山のかわりに月山に登ることとした。
14.象潟九十九島では、水田の中にたくさんの島が点在する特異な景観に出会った。紀元前に鳥海山の大崩落で岩が日本海の入り江に流れ落ち松島のような地形が生成していたが、江戸後期の地震により海底が地上に隆起し、そこに水田が作られた結果とのことであった。
15.出羽神社では1440余段延々と続く石段を登った。岩手山登山の疲れが残り、結構きつくやっとの思いで拝殿に至った。帰りはすでに夕暮れ時で長く続く石段と両側の杉並木が神聖な雰囲気に包まれていた。湯殿山神社では、珍しいご神体を拝観し、月山神社では、頂上でしか得られないお札を購入できた。
16.月山登山では、ゆるやかな高原状の登山道でお花畑をゆっくり観察しながら二時間で頂上1,984mに達した。月山は高山植物に恵まれるため、秋田駒ヶ岳とともに、花のピークの7月に再度登りたい山である。
17.今回の旅で東北各所の温泉を楽しめた。道の駅「雫石あねっこ(温泉付き)」は施設が充実しており、これまで利用したなかで最も推奨できるものといえる。
18.水戸への帰り道、仙台で孫二人(小1男子と9ヶ月女子)の小学校児童館と保育園を訪問した。二人とも楽しく過していることを確認でき安心した。
19.最後に、合計走行距離は2,200kmであった。





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