立山三山―浄土山・雄山(おやま)・大汝山(おおなんじ)

期間:2012年8月28日(火)~29日(水)



 台風17号、18号に日本列島が挟撃されるような天候のなか、立山三山の旅に出る。案の定出掛けにはバスの窓を打つ雨となる。富山のあるぺん村に着いた時は雨の模様はほとんどなく秋晴れである。

8月28日 早朝 弥陀ヶ原は草もみじが始まり、ほのかな色を付け始めた。AM9:40 白馬のガイド蟹江・三浦さんを迎えて室堂平2450㍍を浄土山に向けて出発する。室堂平を右手に登ると、1時間ほどで展望台に着く。左に槍・穂高が手前に水晶岳、赤牛岳そして薬師岳が一望できる。水晶岳の横を読売新道が走り、遠くに加賀の白山がこれみよがしに鎮座している。秋のそよ風を一身にうけて暫しの休憩をした。
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室堂平から雄山
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浄土山
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展望台
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加賀の白山
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薬師岳 水晶岳 笠ヶ岳
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槍・穂高 読売新道 水晶岳
AM11:00 浄土山に取り掛かる。ベニバナイチゴの群生地を分け入るように見上げるような高みに挑戦する。イチゴは赤い身をつけていた。ハイマツの中、石コロの急坂を45分かけて登る。浄土山2831㍍。頂上は平で広い。日露戦争に出征した2500余名を慰霊する慰霊碑を囲む大きな石垣がひときわ目立つ。AM12:00龍王岳小屋を回り、一ノ越山荘をめがけて一気に下る。そうは言いながら奈落の底をめがけるような下りで50分かかった。一ノ越山荘2700㍍、12:50である。室堂平からだと1時間ほどである。浄土山と雄山の底部で一ノ越とはよく言ったものだ。紅葉が始まりチングルマ、ウラジロ、ナナカマドが色を付けている。PM13:25 いよいよ雄山に挑戦する。見上げればなんでこんなところ登るのと思うほど急勾配である。のっけから這い蹲るような登りである。出だしから痙攣を起こした仲間が出た。只管這いつくばって登る。途中に祠あったり、○○越の石碑があったが余りのつらさに見落としたりした。最後の胸突き八丁を越えると、ネコの額ほどの広さに建っている雄山小屋が見えてくる。PM2:45雄山3003㍍に到着する。雄山神社奥の院は既に閉じられていた。360度の展望は素晴らしい。鳴沢岳が正面に位置し、右にスバリ、針の木岳が、谷は黒部のダムが見える。
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浄土山 慰霊碑
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浄土山から雄山

一ノ越山荘から雄山
PM3時過ぎ稜線を大汝山に向かう。ゆるやかな上り下りを繰り返し3015㍍のピークに3:45着く。立山三山の最高峰である。長方形の大きな石がその存在感を示す。室堂平を見ると五色の紅葉が見事に広がっている。PM4:30頃、富士の折立が近づく内蔵助カールの上にガスがかかり丸く虹がかかり始めた。みんなが「きれい」とか騒いでいる間にブロッケン現象が始まった。自分の影が夕日を受けて虹がスクリーンとなる。手をあげたり体をくねったり思い思いのポーズをとると、即座に虹のなかに影が現れる。暫しブロッケンと戯れながら真砂岳を4:55に通過する。ここまで来ると厳しいところもなく砂礫の尾根をくだり5:15内蔵助山荘に入る。
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雄山神社奥の院
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黒部の壁 鹿島槍方面

雄山からサルの又カール
総勢30名のパーティ体力差や年齢差が行動にバラケたところもあったが、遅れたことでブロッケンも見られて救う神もある。
 内蔵助山荘は戦国武将「佐々内蔵助成政」の針の木越えを偲び、芦峅寺の佐伯さんが小屋を開いたという。建て替えたばかりのきれいな小屋である。
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大汝山3015㍍
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ブロッケン現象

内蔵助山荘

8月29日AM3:10 夜空を見たくて外に出る。十三夜の月は雲間に隠れ、星は薄い雲を透かしてちらほら輝いてみえる。眼下に富山平野の光が宝石のようにキラキラと映る。AM4:20起床、5時朝食、東の空には富士山がくっきり浮かび、北アルプスから南アルプスまでの山々がいろいろなシルエットを見せている。5;40東の爺ヶ岳の上に太陽がのぼる。ご来光である。
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遠景の富士山
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爺ヶ岳のご来光

尾根上の内蔵助山荘
6:00小屋を出発する。五竜岳や鹿島槍を背に別山に向かう。砂礫の尾根道は右手が切れ落ちている。厳しい季節を迎えてホシガラスやイワヒバリが活発に活動していて我々の近くまで来る。別山南峰下の急峻な上りをつめ7:00に別山南峰に到着する。頂上部が広く北峰2880㍍から剣岳をみる。黒々とした剣は名に恥じない鋼鉄の山である。底には剣山荘や剣沢山荘、キャンプ場が豆つぶのようだ。平蔵雪渓や長次郎雪渓が手にとるように見える。剣は「誰でもお出で」と言っているようだが、自分は行く気はない。
 剣岳 手前平蔵雪渓 右下長次郎雪渓
AM7:35別山南峰を出て剣御前小舎に向かう。ハイマツの低木林が開けて尾根道を右手に剣沢を眺め左に雷鳥沢を俯瞰する。ゴツゴツした下りを25分で剣御前小舎に着く。小屋は29日で仕舞いのようで冬支度を始めていた。AM8:10剣御前小舎を出て雷鳥沢を下る。ハイマツの低木林のなか石コロだらけの足場の悪い下りである。回りの景色は太陽の光をうけ紅葉が冴えて全展開のビューである。下り一方であるが、視界が開けているので気分的には楽である。1時間ばかり下ったところから来し方を仰ぎみると、こんな所を下ったのと感慨に耽る。山肌を染める紅葉は太陽の角度が上がるにつけてつややかである。雷鳥沢の下部はオヤマソバの大群落で黄色に染まり、立山の彩りの一翼を担っている。AM9:55雷鳥沢を下り常願寺川にかかる木の橋を渡り、雷鳥平を経て石の階段が難儀であったが10:40最終の目的地ミクリガ池温泉に着く。疲れた体に風呂前の生ビールを落としこみ、温泉に入り体を癒した。
 立山を屏風に見立てると、桟の上を右から浄土山― 一ノ越山荘―雄山―大汝山―富士の折立―真砂岳―別山とぐるっと渡った形で、屏風絵は琳派のごとく見事な錦絵である。
 雷鳥沢の紅葉
 雄山3003㍍

日立電鉄交通サービス企画 費用34000円 参加者30名

2012.9.27(夜出し)28.29 同行者なし






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