姫路・神戸・高野山の旅
「せきりゅう」引き渡し式・自衛艦旗授与式
期間:2017年3月12日(日)~14日(火) |
これまでは、友達の企画したものに身柄だけを乗せてゆく気楽なものや旅行会社のツアー参加など、余り頭を使わない旅が多かったが、今回は飛行機の手配から宿の予約、道中のアクセスの確認まで何から何まで自分で手配する旅になった。若い時分にはそんなことをすることが好きであったが、久しぶりの企画にちょっぴりの不安と期待がない混ざった気分で出発する。
旅の目的は息子が乘る「せきりゅう」の引き渡し式と自衛艦旗授与式に一般参加することである。折角、神戸まで行くのでついでに城壁が塗り替えられた姫路城と高野山に行くことにした。
3月12日(晴れ)茨城空港発10:20-神戸11:40
定刻に神戸空港に着く。ポートライナーで三ノ宮に、JRで姫路に2時前に到着する。日曜日と天気が良いことから観光客で賑わっている。白人系の外国人が多い。姫路城の城壁は完全に塗り替えが終わっていて、抜けるような青空に真っ白な城郭が対照的で見飽きない美しさである。観光客が多く拝観に時間がかかりそうなので中に入らず、黒田官兵衛が手掛けた石垣や心柱を見学して帰る。姫路には弁慶ゆかりの名刹(円教寺)があるというが、時間がないので次回の楽しみに残した。神戸に戻り六甲山の夜景を見た。100万ドルの夜景と言われるが、為替を考えると300万ドルくらいかな。雲がなく澄み渡っているので関西空港から淡路島までまさに冠に違わない夜景である。
姫路城 見事な白さ |
黒田官兵衛 野面積石垣 |
正面からの姫路城 |
満月がさえる神戸の夜景 |
神戸の市街(手前)大阪湾 |
ハーバーランド |
3月13日(曇りときどき小雨)
川崎重工神戸工場での「せきりゅう」引き渡し式・自衛艦旗授与式である。ホテルから徒歩15分の距離である。会場に到着した時はパラパラと雨も落ちていたが、式典が始まるころには雨はあがった。儀仗隊、音楽隊が整列し、若宮防衛副大臣、川崎重工社長、呉総監部など関係者が到着。定刻11:30から川崎重工から若宮副大臣へ引き渡し・受領が行われた。11:35から若宮副大臣から艦長(正裕)へ自衛艦旗が授与され、授与の最中に横須賀音楽隊の中川士長による「海のさきもり」が朗々と斉唱された。そして「せきりゅう」の艦尾にへんぽんと翻った。この時をもって国際法上、軍艦となると解説があった。
初代艦長はじめ乗組員全員の努力が、「せきりゅう」の歴史を築いてゆくことになり、権利と責任の重みを背負うことになる。14:20から出航式があったが、高野山へ向かう時間との兼ね合いで自衛艦旗授与まで引き上げた。
式典会場は撮影禁止のため掲載写真は外部のものを使用した
自衛艦旗授与 (艦長渡邉2佐) |
海のさきもり 中川士長 |
乗艦開始 |
自衛艦旗掲揚 |
出航 艦橋に艦長 |
出航 帽ふれ |
神戸を1時過ぎに発ち、新大阪―地下鉄御堂筋線―なんば 南海高野山鉄道で橋本まで行き、極楽橋行きに乗り換える。沿線は橋本までは平野部が広がっているが、乗り換えると直ぐに、山々が迫ってくるようになってくる。丹生川沿いに九度山で平野部が開け、富有柿があちこちに栽培されている。九度山の富有柿として有名である。すぐに山が迫り、民家が山襞にへばりつくように建ってくる。高野下駅は標高108mである。上古沢駅からは山々がとんがってくる。さらに勾配がきつくなりトンネルも多く、くねくねと曲りも出て車輪の軋む音が激しさをます。沿線には23のトンネルがある。極楽駅は1929年に造られた木造の駅舎で連絡橋のデザインが景色に溶け込んでいる。真っ赤な橋(極楽橋?)が印象的である。極楽橋駅を降りると、高野山ケーブルがつながっている。約330mの高度差を5分で昇る。急こう配のケーブルで山頂が顔面に崩れてくるような錯覚を覚える最大傾斜30度、スリル満点である。神戸から乗り継ぎしながら4時間かかった。高野山には5年ほど前に熊野古道詣りの出発点として来たことがあるが、その時はバスであった。今宵の宿は一の橋口の熊谷寺である。20人ほどの宿泊客がいたが8割が外国人である。中庭には雪がまだ残っていた。
南海なんば駅高野線 |
真田幸村ゆかり九度山駅 |
高野山ケーブル駅 |
極楽橋駅の赤い橋 |
3月14日(朝、小雪、小雨)
朝6時30分から勤行に参加する。気温1度、身を切るような寒さである。数日前までは零下という。小1時間の勤行を終えて朝食である。8時半過ぎにバスで奥ノ院に移動する。シーズンオフか観光客は少なく、静かな聖域巡りができた。奥ノ院、墓所巡り、金剛峯寺、壇上伽藍お参りして12:40発のケーブルで極楽橋へ下り、特急でなんばに戻る。乗り継ぎなしだと2時間程度で戻れる。梅田、三ノ宮を経由して神戸空港に戻る。
約40分遅れで茨城空港へ帰り家路についた。
熊谷寺全景 |
熊谷寺山門 |
熊谷寺本堂 |
熊谷寺精進料理 夕食 |
朝の勤行 護摩焚き |
朝食 |
熊谷寺 庭園 |
中の橋 参道 |
水向け地蔵 |
金剛峯寺 石庭 |
金剛峯寺 渡り廊下石庭 |
金剛峯寺 火除けの龍神 |
大塔 |
御影堂 三鈷の松 |
金堂 |
今回は、何から何まで自分の責任で行動する旅だったので、少し緊張もしたが、大きなミスもなく計画通りに執行できた。梅田と大阪は同じ場所で、梅田は私鉄関係、大阪はJRの呼称であることをすっかり忘れて、ちょっと右往左往したミスはあった。もう二度と経験することはないだろう式典に参加できたこと、南海鉄道沿線の景色をのんびり堪能できたこと、観光客の少なく静かな高野山をたっぷり楽しめたことなど収穫の多い旅であった。
2017.3.12-14 |
同行者 民子、勝子 |
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費用 飛行機代 31,416 |
ホテル 5,204 |
宿坊 12,000 |
現地費用 19,889 |
合 計 68,508 |
姫路城 |
庭園跡 |
六甲山ケーブル山頂駅 |
金剛峯寺 外園 |
天水を乗せた金剛峯寺 |
高野山駅 |
極楽橋駅の特急 こうや |
極楽橋駅 (転載) |
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